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川庄会計グループ 福岡経理代行センター

2018年10月10日

ふるさと納税 総務省過剰な返戻品競争引締め

1.規制強化の流れ
総務省は、過度な返戻品(商品券や現金換金可能性の高い商品)を規制したり、ふるさと納税の返戻率が3割を超えないようにと指導していましたが、その指導に従わない12の市町村を公表し、総務省の指導に従うように市町村の自覚を促しました。

当初野田総務大臣は「大変残念で、必要な見直しを速やかに行っていただきたい」とのコメントを出しましたが罰則などの規制については「考えていない」と明確に否定しました。ふるさと納税について総務省は引き締めに動き出したとも言えます。

民党の宮沢洋一税制調査会長は、自治体の高額な返戻品が問題となっているふるさと納税には規制を検討する考えを示しました。「その地域の産品でもないものを餌に寄付を集めるのはあまり感心しない。それなりの対応を税制でしなければならない時には税法を変えないといけない」と来年度の税制改正の方向性についてのインタビューの席で述べました。

返戻率が3割を超えるものや地域の特産でないものを返戻品とすることは、望ましくないとコメントしていますが、「行政サービスに影響する」ほど大都市から地方へ税が流出することが大問題になっています。

住民税流出ランキング①東京都645億円②神奈川県257億円③大阪府211億円④愛知県179億円⑤千葉県132億円(2018年度課税の控除額。総務省まとめ)

2.高所得者が得をする制度のカラクリ
総務省の大臣通達により、多くの自治体は返戻品を寄付額の3割以下にしたり、子育て支援や街づくりなどに使い道を明確にするなど、既に対応を見直しています。

テレビや雑誌などでは、ふるさと納税について「寄付すると、我が家でも高級な牛肉が食べられます。」というように、低所得~中所得世帯にとってありがたい制度のような説明をしていますが、同制度で本当に得するのは間違いなく高所得者層です。

その理由は、同制度の「寄付上限」の仕組みにあります。ふるさと納税は、自分の住む地域以外に寄付をすると、2千円を差し引いた残額が本来住んでいる自治体に納めるべき住民税から差し引かれるという制度ですが、差し引かれる額には上限があります。

ふるさと納税制度は上限を超えない限り、2千円を引いた残りの寄付全額が、本来納めるべき税額と相殺されます。この「2千円負担」は所得の多寡に関わらず一律なため、2千円を引いた額が多い、つまり所得が多い人ほど税金から差し引かれる額も多いことになります。

ここまでなら所得による「差」は生じません。どこかの自治体に寄付をすると、寄付した分だけ本来納めるべき税金が差し引かれるというだけで、損も得もないのですが、自治体からの「返戻品」が絡むと寄付金額が高ければ高いほど返戻品の内容は豪華になります。

これが、高所得者こそがふるさと納税制度の恩恵を最大限に受け取れる理由です。年収3千万円の人は約100万円のふるさと納税が利用できます。100万円だとリゾートホテルの宿泊券・ダイソンの掃除機、ドライヤー・人間ドックのVIP専用のプログラム・ソニー製品プロジェクター・バーミヤン調理器具等が貰うことが出来ます。

これらの事から、政府はふるさと納税制度は高額納税者を優遇していて平等ではないとアナウンスし始めました。税負担を図るべきで、皆平等は考えないはずなのに・・・。今後税制を検討し、高額納税者に一定の制限をかける方向で検討しています。

ふるさと納税は早く実行した方がよいと思われます。

川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫

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