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2020年03月04日

東京マラソンの報奨金

先日行われた東京マラソン。
新型コロナウイルスの影響で一般ランナーの部が中止となったり、沿道での応援の自粛要請があったりと、開催前は暗いムードもありましたが、
結果は大迫傑選手が日本新記録を更新、他にも好記録続出の大会となりました。

日本新記録を更新により、日本実業団陸上連合(日本陸連)から1億円の報奨金が送られる事も話題となっていますが、この報奨金に対してどんな風に税金がかかるのか?も気になるところです。

オリンピックでメダルを獲得した選手に対し、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)が交付する報奨金に対しては、金額の上限なく非課税となっています。
また、JOCに加盟している加盟各競技団体(文部科学大臣が指定した一般社団法人・一般財団法人)が、オリンピックメダリストに交付する報奨金も、JOCの交付する報奨金を目安に非課税となっています。

今回の東京マラソンの報奨金は、オリンピックとは関係がない為、非課税とはなりません。
ちなみに、日本陸連はJOCの加盟団体ではない為、オリンピックでメダルを獲得し、同団体から報奨金を受け取った場合も非課税とはなりません。
ですので、今回の1億円の報奨金は所得税・住民税ともに課税されることとなります。

では、どういった課税関係になるのか?というお話です。
マラソン大会の賞金・報奨金に関しては、国税庁HPに詳しく明記されています。

マラソン大会の賞金・褒賞金の課税関係
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/51.htm

こちらを元にお話していくと、
主催者からの報奨金は雑所得、それ以外からの報奨金は一時所得となります。
東京マラソンの主催者は一般財団法人東京マラソン財団ですので、日本陸連からの報奨金は一時所得となります。

今回の報奨金が一時所得で計算される場合、

(1億円-必要経費-50万円)×1/2

の算式によって課税所得が出されます。
ですが、これはアマチュア選手の場合であり、プロ選手の場合はまた違う扱いとなります。

プロ選手の場合、賞金等は事業所得となります。その為、

1億円-必要経費

の算式によって課税所得が出されることとなります。

ちなみに大迫選手はプロ選手の為、今回の報奨金と他の大会の賞金やスポンサー収入等から必要経費を差し引いて、課税所得が出されることとなります。

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